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趣味の変化もクソもなくて、アニメ関連のことだけを書いてるブログになっていましたとさ…

劇場版「空の境界」第三章 痛覚残留

劇場版「空の境界」第三章 痛覚残留


「わたし、人殺しなんかしたくないのに――」
「そうでもないよ、おまえは」

見た瞬間気が付いた。いや、視えてしまった、と言うべきか。
敵であるという確信と、そうじゃない、という否定。

そこにいるのは自分のいる境界がわからないまま越えてしまった、少女だったモノ。
人知れず繰り返される凌辱に、しかし、彼女は無機質な視線を投げかけるばかり。

仮に人の脳に複数のチャネルがあるとしよう。現実に即して生きるための最大公約数のチャンネルがあるとして、おそらく大多数の人間はそこにあわせて世界を見つめ、認識し、だからこそ共存できる。
けれど、どうしても皆とは異なるチャンネルにしかあわせることしかできない、そんな存在がいたとしたら――それは、もう人外。いや、「存在不適合者」と呼ぶ。
社会に不適合、ではなく、存在そのものが不適合だという話。
どうやらそれを「超能力者」というらしい。

そしてある晩のこと。飲み会帰りの雨の夜、どこまでも普通、けれど類い希な探し物の才能を持つ黒桐幹也は闇にうずくまるひとりの少女を拾ってしまう。
「それ」がいずれ、自身を探すことになる対象とも気付かずに、探す前から見つけていた……が、その事実を知ることはない。

行方不明になった後輩。
会えなかった妹とその友人。

手足どころか首までもがねじ切られた惨殺死体は、今日もまたひとつ、増える。

てんでに別方向へ手前勝手に進行する出来事は、やがてひとつの結末へと辿り着く――まごうことなき、死闘へと。

夏の雨の夜、瞳に映るすべてをねじ曲げ破壊する少女と、すべての死線を瞳に映す少女は、殺意を胸に対峙する。



■STAFF
原作:奈須きのこ
キャラクター原案:武内崇
キャラクターデザイン・作画監督:須藤友徳/小船井充
脚本:平松正樹(ufotable)
音楽:梶浦由記
アニメーション制作:ufotable
配給:アニプレックス
監督:小船井充
製作:劇場版「空の境界」製作委員会(アニプレックス、講談社、ノーツ、ufotable)
■CAST
両儀式:坂本真綾
黒桐幹也:鈴村健一
蒼崎橙子:本田貴子
黒桐鮮花:藤村歩
浅上藤乃:能登麻美子

http://www.karanokyoukai.com/


――――――――――――――――――――――――――――――――――

第三章・痛覚残留

発売から1日遅ればせながら、視聴しました。
今回は第一章・第二章に比べて、だいぶ分かりやすいお話でしたね。
藤乃の痛覚残留については、ほとんど説明してくれましたし。
観る側としては、あまり深く考えずに観ることができます。

さて、今回は直死の魔眼魔眼"歪曲"の対決のお話。
先ほども述べたように、表面上はとてもわかりやすい話で、終わり方も非常にきれいなものでした。
いやぁ…式の笑顔は可愛いねw
ただ、あくまで表面上の話であって、その裏には様々な伏線が張られているんでしょうね。
こればっかりは、伏線なので今どーのこーの言えるようなことではありませんが。

この章メインのキャラクターである魔眼"歪曲"の持ち主・浅上藤乃
結局は彼女も被害者だったような気がします…。
能力を封じるために痛みという感覚を消され、それが戻ると共に殺人衝動に駆られる。
彼女はただ、普通に生きていこうとしていただけなのに…。
失った感覚が戻ったのに、それが殺人の引き金となってしまうというのは、なんともせつない話ですね。。。
さらにそれが「死に接触して快楽する存在不適合者」などと呼ばれているなんて…ね。
「凶れっ、凶れっっ、凶れぇぇぇぇえええええ!!!!」
のシーンは鳥肌モノでした。

今回の式は、まぁ…相変わらず可愛かったですよ、はいw
「馬鹿は死ななきゃ治らないって話は本当だったんだな。……努力してみる」
のくだりにしろ、最後で微笑みかけるシーンにしろ…
なぜ、彼女の見せる表情に我々はここまで惹かれるのでしょうかね…w
普段の表情は、一般の人とは一線を画したものであって、どこか非日常すら感じさせる。
その表情に、笑顔…つまり我々の日常に限りなく近い表情が表れることで、それを見ることのできた安心感…のようなものが視聴者には根づくのかもしれません。
それが、惹かれる一因なのかなぁ…なんて思ったりもしました。

そんな非日常である式と反している鮮花
彼女は登場するだけで癒されますねw
鮮花のシーンだけは非日常ではなく、日常としてみることができます。
この重く暗い話の中で彼女の登場にどれだけ救われることやら…。


今回の戦闘シーンに関しては、スピード感はそれほどなかった気がします。
その代わり、迫力は異常なほど。
非日常ではあるけれども、嫌になるほどのリアリティが存在していた気がします。
レイプのシーンであれ、ねじり殺されるシーンであれ…。

それと、音楽はやはり素晴らしいですね。
二人の戦闘シーンに入る直前の音楽の盛り上がりといったらもう…。


今回のストーリーは、時系列上では3番目。
この話の後に第一章の俯瞰風景へと続いて行くんですね…。
分かりやすい話では、藤乃に持っていかれた左手は一章の伏線でした。
もう一度、一章を見返してみると、新たな発見があるかもしれません。
いや……あるでしょう。

今回は1998年7月のお話。
次回はそのちょっと前…1998年6月のお話。
あの夜から2年…

次章…「伽藍の洞」


第一章「俯瞰風景」の感想
第二章「殺人考察(前)」の感想


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一番判りやすい内容だと思うなぁ。第1~3章という「もう、3章までいったの!?」って感じで最近は時間が流れるのは早いなぁ…と思いました。 ... …
2008-07-24 Thu 23:27 Shooting Stars☆
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