Welcome to our adolescence.

世紀末オカルト学院　第10話「暖炉のあかり」

脚本：伊藤美智子　絵コンテ・演出：平川哲生　作画監督：世良悠子


いい話でした。ただ、「ノストラダムスの鍵」とは関係ないお話だと言っても、「いい話だった！」だけで終わるにはもったいない！そんなわけで、今後にどう繋がっていくのかと考えると、今回の話でマヤは父親（学長）の思いに気付くことができたわけですよね。

父親はマヤの夢を叶えるために、このオカルト学院を建てたのでした。それに気付くことが出来なかったマヤは、家族を引き裂いたオカルトと父親を憎んでいたわけですが、気付けたことによって父親への思いを強くし、何よりもオカルトを否定する理由もなくなったわけなのです。

これによってマヤはいよいよオカルトと正面を向き合いながら挑んでいくことになります。オカルトは好きだったものの、自分の気が許さないのでどこかオカルトを否定的に見ていたマヤでしたが、否定するのではなくしっかりと肯定することこそが、「ノストラダムスの鍵」という究極のオカルト的事象を見つけ出すための大きな一歩なのかもしれませんね。


それにしても、二度泣かせにくるのは構成の妙と言いますか、さすがです。父親がサンタとしてやって来るのは多少予測できましたが、そこでベタながら泣かせにきて、さらにその後には父親と絡めて学長の話からマヤの涙を描いて泣かせにくる。単純に父と死んだ娘の良い話・・・だけで終わると思っていたので、このストーリーの構成にはやられました。文明が手を繋いだのには非常に違和感があったわけですが、このシーンは違和感があって良いのです。だって、マヤが泣いていて、それを文明が励まそうとしている・・・そんな行為自体が違和感なのですから。むしろこの行為に違和感がない方がおかしいというものですｗ

そんなわけで前述の通り、「ノストラダムスの鍵」とは直接関係のないストーリーではありましたが、マヤの涙によってクライマックスを目前にマヤと文明の絆が強くなった回なのでした。やっぱり女の子の涙というのは強烈なものです。


さて、マヤがどうしてあかりにあそこまで優しくしたのか・・・という点ですが、亜美が言っていたように「他人事だと思えなかった」のかもしれませんね。過程はどうであれ、最終的にはマヤも父親の真意というものに辿りつけたわけですし、結果から見ても他人事ではなかったということになります。なんていう詭弁っぽい話はま置いといて・・・やっぱり降霊術で学長を出そうとしていた代わりにあかりが出てきたわけですから、それは他人事だとは思えないですよね。

結局、なぜ学長の代わりにあかりが出てきたのか明かされませんでしたが、やはり多くの方が言われている通り、学長は生きているからなんですかね？生きている人が降りてくるわけがありませんから。一度は動いている学長の首を思いっきり切ってしまったマヤですし、再び会うとなると色々と気まずいものがある気がしますが…(笑)

そういえば、教頭と美風さんの絡みは今回が初な気が。単純に教頭と美風さんの絡みを見ると、あの二人は無関係そうな感じがしますね。いかにも悪いことしてそうな印象のある教頭の目的というのはミスリードで、美風さんの目的こそがストーリー上では重要な位置にあるのかもしれません。美風さんのタイミングの良さはもはや狙ってるとしか思えないですからね。何らかの目的でマヤと文明の邪魔をしようとしているようにしか見えないのですよ。

次回からは一気にストーリーが収束へと向かっていくようですね。次回が楽しみではありますが、正直、どこまで風呂敷を広げたのか覚えていないので何とも言えなかったりもしますｗ


〔↓気に入ってもらえたら、一押ししてくれると感謝です〕





世紀末オカルト学院 2 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
世紀末オカルト学院 3 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

関連記事

• 世紀末オカルト学院　第11話「マヤの死」
• 世紀末オカルト学院　第10話「暖炉のあかり」
• 世紀末オカルト学院　第9話「雪のあかり」

テーマ:世紀末オカルト学院 - ジャンル:アニメ・コミック